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メルセデスベンツ W117 (CLA) クラス

皆さんもご存じCLSの流れを組み入れたコンパクトクラスで初の新しいセグメントを開拓しようとするメルセデスの意欲作です。4ドアセダンでAクラスよりも20cm位は長いボディを持っているのに同一プラットホームで制作してしまう技術力に感心してしまいます。
私自身すぐに購入してCLA45化を狙っていましたが、純正リアアンダーの納期が思いのほかかかり他の忙しさも手伝ってやっとこの開発ストーリーを書いております。その分内容の濃いストーリーを書ければ幸いです 。
まずは乗った印象ですが、Aクラスと同じでとにかく燃費を稼ぐセッティングになっています。アクセルを踏んでも電子制御のスロットルは自分の感覚通りには開いてくれず、思い通りに回転が上がってくれません。しかも回転が上がったらすぐにシフトアップ。1000回転付近をうろうろしてこれでは加速してくれません。エコモードでは厳しい走りですので常にスポーツモードで運転しています。早速スロットルコントローラーを入れたいです。
ボディ剛性、ハンドリングは素晴らしくこのクラスの国産車を超越しており、さすがメルセデスベンツです。パワーアップとレスポンスが良くなれば面白くなりそうですので早速製作に取り掛かります。
時間がかなりありましたのでCLA180,CLA250,CLA250 4マチックと全て開発していきます。

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まずはノーマルマフラーから。

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Aクラス同様フロントパイプからリアエンドまで一体式で最初から全部交換する必要があります。フルパワーを最初から出せるので頑張って作っていきたいと思います。

なんと長いリアのオーバーハングでしょう!Aクラスと違いトランクルームのスペースが必要なためこんなレイアウトになっています。しかしリアタイコ前の部分はAクラスと共通みたいです。試に作ってみるとやはり同じ、これは開発が早そうです。

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この車はノーマル状態でテールはディフューザーだと思っていましたがこれは間違いで四角いテールが付いております。この状態でマフラーを交換して純正テールを使っても交換したことさえ分からない見栄えになってしまうのでCLA45ルックに絞り開発していきます。
早速45のリアアンダーを交換します。

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Aクラス同様簡単ではないのでプロのショップさんに交換を依頼してください。

リベットを取り再度リベット止めなのですが、メンテナンスを楽にするためネジ止めに変更します。

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テールカバーを借り止めしましたがすぐに外してリアアンダー部分を取付します。

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最後にクリアランスをしっかり確認してテールカバーを取付けします。
後は下のアンダー部分をはめ込めば完成です。

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後はテールカバーにパイプを導くだけなのですぐに完成!
CLA45ルックの誕生です。

ここでタイコ内部構造について書きます。

この車のエンジンは1600ccと2000ccの2種類で両方ともTBエンジンとなっております。したがってストレート構造を採用してパワーアップしていきたいですが、1600ccの方はあまり太いストレートでは抜けすぎになってしまいパワーが出ません。しかもパイプが右寄りからタイコに入る構造なので右側の消音をしっかりしないと音が消えません。難しいマフラーです。排気量をNAだと換算すると3000ccと3500ccくらいになるでしょうか。今のエンジンは排気量に見合わない小さなタービンを付けて中低速トルクを稼ぎTBラグを無くして、高回転はハイブーストにして稼いでいます。一昔では考えられないブースト圧でノーマルでも1.5バールほどあります。昔のエンジンならノッキングを起こし壊れてしまうのですが緻密な燃調と点火時期によって克服しています。
排気量とパワーにより1600ccエンジンは右側オリフィス、左側ストレート構造。2000ccは両方ストレート構造ですが右側より左側の方が太い違径構造にしました。TBエンジンは抜けが悪いとタービンの風切音が出ますので分かりやすいです。したがって風切音が出ないギリギリの口径を選んで抜けすぎも防止します。これで下から上まで全域で気持ちの良い吹け上がりが体験できます。是非皆さんも体験してみてください。
ちなみに私のお客様が250でパワーチェックを行い27psもアップしたと喜んで連絡してきました。エンジンパワーを完全に解明してそれぞれ専用構造で作っていますので私にとっては当たり前のことですが、大手の量産メーカーには出来ない制作方法だと思います。
まさにジースプロジェクトの神髄ですね!!
見栄えは全く同じなのですが中身は全く異なりますのでご注文の際はお間違えの無いようにお願いします。

 
オリフィス

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二重管オリフィス               ボルトオン フランジ        

完成して乗ってきましたが、やはり全域でパワーが出ていて気持ちいい走りになりました。音は静か目で少し物足りません。しかし今の加速騒音を通すために仕方ないのと、今後フロントパイプ、スポーツ触媒を発売する予定なのでそれを交換するとかなり音が大きくなりますので、最初のステップはここまでとします。

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最後に250 4マチックを制作します。

Aクラスと同じレイアウトでフロントにタイコが無く中間にタイコをセットします。プロペラシャフトがあるのでパイプの取り回しが結構厳しい。ノーマルはいたるところでパイプを潰して取り回ししてあります。
パイプを潰すことなくタイコのサイズは違いますが中身の構造は同じですので何もパワーダウンなく同じ走りが実現できました。

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以上すべての種類を開発しました。すでに全車種に国の加速騒音試験を実施し認定が取れています。どうか安心してご購入ください。

 

最後までお読み下さりありがとうございます。

乱筆お許し下さい。

 
株式会社 ジースプロジェクト

代表取締役  澤村 淳

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